「NISA(ニーサ)とかiDeCo(イデコ)とか、聞いたことあるけど、何がどう違うの?」
家族に聞かれたので、説明するために調べたことをまとめます。(2021年1月現在情報)
NISA(ニーサ)とは、少額投資非課税制度

少額投資非課税制度(しょうがくとうしひかぜいせいど)のこと。
難しいですね。
簡単に言うと、NISA口座を使って投資をするとその利益に対する税金がかからない制度です。
どうしてNISA(ニーサ)っていうの?
この制度は、イギリスの個人貯蓄口座制度であるISA(Individual Savings Account)をモデルしています。
日本版ISAなので、NISA(Nippon Individual Savings Account)といいます。
NISAの種類は3種類。違いは何?
NISAには、3種類あります。
- NISA
- つみたてNISA
- ジュニアNISA
それぞれの特徴を見てみましょう。
NISA(ニーサ)の特徴
2014年から開始した制度。個人投資家のための税制優遇制度です。
株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
つみたてNISA(積立NISA)の特徴
2018年から開始した制度。少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
購入可能な商品は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。
ジュニアNISAの特徴
2016年から開始した未成年者(0~19歳)を対象とした少額投資非課税制度です。
株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
- NISA:株式・投資信託の非課税制度
- つみたてNISA:積立投資の非課税制度
- ジュニアNISA:未成年版NISA
NISAは、何がお得?
投資の利益に対して、通常かかる20.315%の税金が非課税となります。
つまり、税金分お得というわけですね。
NISAの非課税枠(ひかぜいわく)って何?
だったら、持っているお金は、全部NISAで運用しちゃおう!
残念ながらそれはできません。
一人につき1年間で非課税にできる投資の金額(=非課税投資枠)が決まっています。
NISAの種類別の非課税投資枠は、次のとおりです。
種類 | 年間投資可能額 | 非課税期間 |
---|---|---|
NISA | 120万円 | 5年 |
つみたてNISA | 40万円 | 20年 |
ジュニアNISA | 80万円 | 5年 |
NISAの非課税期間が過ぎたら、どうなるの?
NISAの非課税期間5年が経過した後は、1.特定口座や一般口座に移す 2.翌年の非課税投資枠に時価で「持ち越す」 3.売却することができます。
1.特定口座や一般口座に移す
特定口座や一般口座(これらを課税口座と呼びます)に移した時点での時価で購入したことになります。
その後、課税口座に移した後、利益が出た状態で売却した場合は、利益に対して課税されます。
利益がない状態で売却した場合は、税金はかかりません。
2.翌年の非課税投資枠に時価で「持ち越す」(ロールオーバー)
翌年の非課税投資枠に持ち越すことができます。これをロールオーバーと言います。
非課税期間終了時点で、投資した時より利益が出ており、利益を含めて、120万円を超えている場合も、ロールオーバーできます。
ロールオーバー可能な金額に上限はありません。
ただし、翌年の非課税投資枠はすべて使い切ったことになるので、新たに購入することはできません。
3.売却する
5年経過時点で売却することも可能です。
つみたてNISAの非課税期間が過ぎたら、どうなるの?
つみたてNISAの非課税期間20年が経過した後は、1.特定口座や一般口座に移す 2.売却することができます。
1.特定口座や一般口座に移す
特定口座や一般口座(これらを課税口座と呼びます)に移した時点での時価で購入したことになります。
その後、課税口座に移した後、利益が出た状態で売却した場合は、利益に対して課税されます。
利益がない状態で売却した場合は、税金はかかりません。
2.売却する
20年経過時点で売却することも可能です。
投資したお金は、いつでも受け取れるの?
NISA、つみたてNISAで購入した投資は、好きなタイミングで売却可能です。
非課税期間満了まで持っていなくても大丈夫です。
ただし、ジュニアNISAは、子どもが18歳になるまで払い出しできません。
大学進学費用として使うように投資してほしいという思いで生まれた制度のようです。
ジュニアNISAは、2024年に廃止が決定している制度です。
そのため、2024年からは、子どもが18歳未満でも払い出しすることが可能です。
iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金

個人型確定拠出年金(こじんがたかくていきょしゅつねんきん)の愛称。
iDeCoは何がお得?
掛け金は、全額所得控除対象となります。
全額「小規模企業共済等掛金控除」の対象となることで、所得税・住民税が軽減されます。
iDeCoの掛金は、いくらまで?
月々5,000円~1,000円単位で決定できます。
上限は個人が加入している年金制度によって異なります。(月額1.2万~6.8万)
公務員等共済加入者(第2号被保険者):月額1.2万
会社員等(第2号被保険者):月額1.2万~2.3万
専業主婦等(第3号被保険者):月額2.3万
自営業・学生等(第1号被保険者):月額6.8万
iDeCoは、いつでも受け取れるの?
iDeCoは、年金制度のため、60歳になるまで受け取ることはできません。
60歳~70歳の間の好きなタイミングで受け取り可能となります。
iDeCoとNISA、結局どちらをやればいいの?

つみたてNISAをおすすめ
投資をしたことがない初心者の家族には、つみたてNISAから始めることを勧めたいと思います。
つみたてNISAの年間40万円以上に投資できる余力があれば、つみたてNISA+iDeCoを勧めます。
投資に慣れている方は、NISAがおすすめです。
つみたてNISA+iDeCoもしていて、まだ投資余力のある方には、ジュニアNISAもお奨めします。
つみたてNISAの始め方
つみたてNISAを始めてみたいけど、どうすればいいのかしら?
そういう方は、以下の記事を参照ください。
iDeCo(イデコ)のデメリット…?
老後のために貯めておきたい方にはおすすめします。
ですが、60歳まで使えないことが、デメリットになるケースがあります。
お金が必要なタイミングで、使えない。
預貯金が少ない場合においては、別途、ローンが必要になってくることも。。。
老後までに使ってしまうのを防げる。
老後のための貯金をするなら、iDeCoが超お勧めです。
まとめ
NISA(ニーサ)、iDeCo(イデコ)は、金融庁が用意しているお得な投資制度です。
初心者もとっつきやすいように制度の使いにくいところは改善されていっています。
これから投資を始める人には、つみたてNISAで投資経験を積むことをお勧めします。
以上、NISAとiDeCoの違いについてまとめました。